X(旧Twitter)では、規約の違反行為を繰り返すなど悪質なユーザーをプラットフォームから半永久的に追放する「永久凍結」という厳格な措置が用意されています。利用者の安全を考慮するならば、当然の仕組みであると言えます。これに関しては、Xのヘルプセンターでも次のように記載されています。
永久凍結する: これは、Xによる最も厳しい対応です。アカウントが永久凍結されると閲覧対象から削除され、違反者は新しいアカウントを作成できなくなります。Xはアカウントを永久凍結する場合、攻撃的な行為による違反が見られるためにアカウントを凍結した旨を通知し、どのポリシーに違反したか、どのコンテンツが違反したかについて説明します。
Xのヘルプセンター『X上の警告とその意味』より引用(最終確認日:2023年10月16日)
とはいえ、永久凍結した後でも何とかしてXのアカウントを利用したい人たちもいるはずです。実際のところ、どうすればよいのでしょうか?
この記事では、X(旧Twitter)の永久凍結で新しいアカウントを作れない時の対処法を解説しています。アカウントを凍結されて困っている人たちは参考にしてみてください。
X(旧Twitter)の永久凍結で新しいアカウントを作れない時の対処法
X(旧Twitter)のヘルプセンターに記載されているとおり、永久凍結されると新しいアカウントを作成できなくなります。けれども、Xをよく利用していた人たちからすれば、何とかしてアカウントを作りたいですよね。
果たして、具体的にはどうすればよいのでしょうか? ここでは、永久凍結で新しいアカウントを作れない時の対処法を大きく2つの視点から説明していきます。
方法1 異議申し立ての手続きを行う
第1に、異議申し立ての手続きで永久凍結の解除を試みましょう。
Xには、身に覚えのない凍結に関して異議申し立てを行う専用フォームが用意されています。あなたがXの措置が相応しくないと判断する場合、異議申し立てを適切に行えば、永久凍結を解除できる可能性があるわけです。具体的には、次の手順で手続きを進めてください。
異議申し立てのやり方
あらかじめ永久凍結されたアカウントでログインしておきましょう。
永久凍結したアカウントで使っていたユーザー名(@から始める英数字の組み合わせ)を入力しましょう。メールアドレスは普段から使っている連絡先を記載してください。
永久凍結を解除するには、ここに記載する内容が最も重要になると言えます。すなわち、永久凍結という措置が適切ではないことを論理的に説明しないといけないわけです。以下の例文を参考にして、自分に非がないことを伝えるよう心がけましょう。
お世話になっております。【代表名】と申します。私は【アカウントを作成した年月日】からXを利用しています。この度、【アカウントが永久凍結された年月日】に、【ユーザー名】が利用できなくなっていることを確認いたしました。
改めて、Xのルール違反に該当する過去の利用履歴を検討したところ、こちらでは、永久凍結に該当する問題行動は確認できませんでした。そのため、今回、アカウントが永久凍結された原因について、具体的にご教示いただけますと幸いです。
また、何らかの手違いである場合は凍結を解除してくださいますよう、何卒よろしくお願いいたします。
もし、永久凍結された要因が明らかになった場合は、今後、2度と同じ問題が起きないようにXのルールを再確認したうえで、具体的な改善行動をお知らせしたうえでルールに適した運用を徹底いたします。
日頃よりXを利用していることもございまして、お手間をかけて恐縮ですが、どうがご対応のほどよろしくお願いします。
問題の詳細を報告し終わったら、Xからメールが届くまで待ちましょう。通常は2〜3日程度でメールアドレスの確認メッセージが送られてきます。場合によっては1〜2週間ほどかかる場合もあるので待ちましょう。
なお、メールが届いたら、「このメールアドレスは有効です(This email address is valid.)」と返信を送りましょう。
問題の詳細で報告した内容に基づき、X側でアカウントの安全性を審査するので、それが終わるまでは待つしかありません。問題がなければ、永久凍結は解除されます。
もちろん、あなたがXのルールを違反し続けていることが明らかになっている場合は、永久凍結は解除されません。
方法2 Yahoo!リアルタイム検索を使う
第2に、Yahoo!リアルタイム検索ならアカウントなしでもXの投稿を閲覧できます。
異議申し立てがうまくいかなければ、新しいアカウントを作成できる見込みはありません。しかし、「Yahoo!リアルタイム検索」はXのアカウントを持っていなかったとしても、特定のキーワードやトレンドに関する投稿を閲覧できるのです。
イーロン・マスク氏の体制になってから、高度な検索システムを使って、非会員の状態でログインせずに投稿を見ることはできなくなりましたから、Yahoo!リアルタイム検索が外部からXの投稿を見る唯一の手段です。ただし、ユーザーと直接的に交流できません。あくまでも「見る専」のみの利用になります。
IPや連絡先を変更する抜け道はあるのか?
なお、Xから利用停止の処分を受けた時のIPや連絡先を変更すれば、永久凍結された状態でもアカウントを新しく作成できるのでしょうか?
結論から言えば、アカウントを新規作成できる可能性はあります。
永久凍結の対象者によるアカウントの新規作成を規制するには、Xの新規登録ページで本人であることを識別しなければいけません。その内容は非公開ですが、IPアドレス、電話番号、メールアドレスである可能性が高いと考えられます。すなわち、凍結時と情報が異なる場合は、X側で違反者であると判断できないわけです。
しかし、Xの「回避行為の禁止に関するポリシー」では、永久凍結を回避するような行動は認められないと、はっきり記載されています。
Xでは、すべてのユーザーがXを安全に利用し、公共の会話に自由に参加できるようにルールを設けています。そのため、これまでに執行された強制的対応を、新規アカウントを作成するなどして回避する行為を禁止しています。
Xのヘルプセンター『回避行為の禁止に関するポリシー』より引用(最終確認日:2023年10月16日)
回避行為の禁止に関するポリシーに違反すると、新規アカウントは1回目で永久凍結の扱いになります。ルールを掻い潜ろうと抜け道を探せば、探すほどXが利用しづらい状態になるわけです。そのため、異議申し立ての手続きを進めて永久凍結を解除してもらう以外に新規アカウントを作る道はないのです。
ルールを破ったら追い出されるのは当たり前
いうまでもなく、プラットフォーム側が定めているルールに違反すれば、追い出されるのは当たり前です。他の利用者がいるなかで、ポリシーに反するユーザーを抱え込み続ける理由はありません。むしろ、周囲に迷惑をかけるような人はいなくなってもらったほうが有益なわけです。
しかし会員ではなくとも、Yahoo!リアルタイム検索を使ってXの投稿をチェックするという裏技は存在します。もちろん、ソーシャルメディアの醍醐味とも言えるユーザー間の交流はできませんが、まったく情報にアクセスできなくなるわけではないのが唯一の救いです。
異議申し立てを続けてもうまくいかない場合は、これを教訓にしてSNSの使い方を見直し、X以外のサービスをルールに則して利用することを推奨します。
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