Googleの検索エンジンでSNS離れのキーワードを探していると、「twitter まともな人はやらない」という驚きのキーワードが表示されました。興味深いことに、X(旧Twitter)の高度な検索で同じキーワードを調べると、利用者自らがネガティブな意見を投稿しています。
果たして、X(旧Twitter)はまともな人から敬遠されるようなソーシャルメディアなのでしょうか?
この記事では、「X(旧Twitter)なんてまともな人はやらないは嘘?」という疑問について考察しています。また、やばい人が多いという理由についてもまとめているので、SNSの利用について興味のある人たちは参考にしてみてください。
X(旧Twitter)なんてまともな人はやらないは嘘?
さて、まともな人はX(旧Twitter)をやらないのは、本当の話なのでしょうか?
結論から言えば、X(旧Twitter)は日本国内でもトップクラスに普及しているSNSですから、まともだと感じる人もいれば、自分の考えに合わない人もいます。つまり、さまざまな価値観の人たちが利用しているのがX(旧Twitter)なのです。
実際、総務省情報通信研究所が公開する『令和3年度情報通信メディアの利用時間と情報行動に関する調査報告書<概要>』を読むと、X(旧Twitter)の利用率は全世代で46.2%と記載されています。すなわち、日本全体で半分くらいはX(旧Twitter)をやっているわけです。
もし、「まともな人はX(旧Twitter)をやらない」という見解が正しいとすれば、日本人の2人に1人は頭がおかしい人であることになります。しかしながら、一体、誰目線でそのような意見に妥当性があるなんて言えるでしょうか。
たしかに、X(旧Twitter)が日本国内だけでも数千万人というレベルでユーザーを抱えている以上、「おかしい」と感じる人がいても不思議ではありません。けれども、それは単純に自分にとって理解できない相手がX(旧Twitter)をやっていたってだけの話なのです。
なんでもかんでも、グループにまとめて話したがる人もいますが、それは偏見です。もちろん、大半の人が許容できない発言やルール違反も散見されますが、X(旧Twitter)を使っている人たちのなかに、自分の価値観と反するユーザーいたということなのです。
X(旧Twitter)にやばい人が多いという理由
上記を踏まえたうえで、X(旧Twitter)には「やばい人が多い」という人たちがいるのは、どうしてなのでしょうか?
一概には言えませんが、ここでは3つの視点から理由を考察していきます。
理由1 誹謗中傷を投稿する
第1に、特定の人物に対する誹謗中傷が投稿されていることから、X(旧Twitter)にはやばい人が多いと判断している可能性があります。
いわゆる、炎上ツイートのコメント欄を見ると、論理的な意見ではなく、人格を否定するような痛烈な言葉の数々がコメントされていることも珍しくありません。悪口が次から次へと投稿されていく様子を見たときに、「怖い」と感じるのはよくわかります。
しかし、炎上ツイートに参加している人の性質について、専門家の山口真一さんは 東洋経済ONLINEの記事で次のように言及しています。
これだけ頻繁に発生している炎上について、たった0.0015%しか書き込んでいないとは驚きだ。しかしこの結果は、2016年に対象者を約4万人に増やして調査した際も、ほとんど変わらなかった。そして、ツイッターのテキスト分析からもおよそ一致した結果が得られている。
東洋経済ONLINE『ネット炎上「少数の意見」が社会の声に見える訳一部の「極端な人」が何度も執拗に書き込む』より引用(最終確認日:2023年10月1日)
まるで世間中の人から叩かれているように見えて、少人数のユーザーによって炎上が生まれているというのは驚きですよね。冷静に考えると、X(旧Twitter)では複数のアカウントを作れますし、個人を陥れるために炎上させようと思えば、できなくもないのです。
理由2 デマ情報を拡散する
第2に、X(旧Twitter)に限らず、ソーシャルメディアではデマ情報を拡散する人たちもいます。
実際、過去にはフェイクニュースが拡散されたことで、社会が混乱した事例はたくさんあります。熊本地震で動物園からライオンが逃げたという嘘や新型コロナでトイレットペーパーが品薄になるというデマなど、たったひとつのツイートから大規模なトラブルに巻き込まれた人たちがいたんです。
とりわけ、緊急時や万が一に起きたときの危険性を鑑みたときに、嘘だったとしても備えておいたほうがよいと思うのは不思議なことではありません。さらに、大事な人たちには知ってほしいとの思いから共有するユーザーもいます。だからこそ、何の根拠もない嘘を垂れ流している利用者がいるのは、恐ろしいことですよね。
また、訂正情報によってデマが拡散するという研究もあります。
いずれにしても、嘘を駆使したテロ行為だって可能なわけですから、ユーザー自身が情報の裏づけを確認するようにならない限り、防ぎようがない気もします。
理由3 一方的な論破野郎がいる
第3に、特定の人物が投稿したツイートに対して、人の話を聞かずに一方的な論破するユーザーもいます。
ここ数年、特定のテーマで極端な意見を戦わせるディベート的なコンテンツが流行っているように思います。たしかに、ある主張の矛盾が明らかになって崩れ去る様子を見るのは楽しいのかもしれません。また、如何にも頭が良く、権威があるように見える人が論破されるのは気持ちが良いと感じる人もいるでしょう。
しかしながら、X(旧Twitter)では、コメント欄でいきなり議論を吹っかけてきて、ちょっと返答するのに時間がかかっただけで、反応がないとのことで勝利を宣言するなんて幼稚なことをやっている人もいます。
実際、特定の主張には背景があり、それを理解しないまま自分の文脈でボロクソに言ったところで、相手の考えが変わることはないように思います。建設とは真逆の破壊的な言説が横行するのを見ると、X(旧Twitter)ではまともに話せる人はいないのかと錯覚するのも止むを得ないでしょう。
エンタメとしてやっている人たちは、現実を「Yes」と『No」の二元論で語りきれないことはわかっているはずですが、極端な見解で世界を説明できると勘違いしている人の暴論に巻き込まれて嫌な思いをしている人もいるのです。
価値のある使い方をできる人が勝ち
繰り返しになりますが、X(旧Twitter)の利用者は多種多様です。自分の意見と合う人もいれば、合わない人もいます。社会を混乱させようと企む人もいれば、意図せずトラブルを招く人もいます。これだけのユーザーがいる以上、バランスなんて簡単に取れません。
だからこそ、結局のところ、自分にとって価値のある使い方を見つけた人が得をするのではないでしょうか。
そうでなければ、消費者として時間を浪費して、他者から永遠とコンテンツを見せられ続けることになります。もちろん、過ごし方は自由です。しかし、受け身で実生活に利益をもたらすほどのインパクトのある情報は中々ありません。気がつけば、暇つぶしのつもりが人生を潰すことになるおそれがあるのです。
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