近年、キャッシュレス決済アプリが当たり前のように使われる時代になって、大手プラットフォーム運営会社が次々とサービスをリリースしています。なかでも、PayPayとLINE PAYは広く普及しており、スマホを持っている人ならば、いずれかを使っているはずです。
とはいえ、人によって決済アプリが違うと送金に戸惑うこともあるはずです。例えば、あなたがPayPayを使っていたとしても、友人がLINE PAYを利用しているならば、どちらかが合わせないと送金サービスを利用することはできません。
だからこそ、PayPayから自分のLINE PAYにお金を移動したいという人もいるでしょう。
この記事では、「PayPayから自分のLINE PAYに送金できるのか?」という疑問について考察しています。また、現時点でPayPayから送金できるサービスの有無も検討しているので、複数のキャッシュレス決済系サービスを利用している人たちは参考にしてみてください。
PayPayから自分のLINE PAYに送金できるのか?【最新】
さて、PayPay残高から自分のLINE PAYに電子マネーを移動できるのでしょうか?
残念ながら、PayPayから自分のLINE PAYに送金することはできません。当然、LINE PAYからPayPayに電子マネーを送ることも不可能です。
一見すると、同じ金銭的価値の電子マネーを送るのは技術的に容易いことのように思えますが、運営会社が異なるキャッシュレス決済サービスの間で送金が可能になってしまうと、さまざまなリスクが生じると考えられます。
例えば、他人から詐欺で奪ったPayPayマネーをLINE PAYに送金して、それをまた楽天ペイに送って、ぐるぐる電子マネーを移動していくうちに、犯罪の証拠となる来歴を追えなくなってしまうため、マネーロンダリングに悪用される可能性が高くなります。
その結果、国からの規制されるなど事業者として自由度の高いサービス設計ができなくなるおそれがあるので、異なるサービス間での送金システムを実現するのは難しいのではないかと推察されます。
LINE PAY以外のサービスも無理
なお、LINE PAY以外にも、楽天ペイ、メルペイ、auPAYなどキャッシュレス決済系サービスにPayPayから送金することはできません。特に理由は公開されているわけではありませんが、おそらく取引履歴を追うのが難しくなることから生まれる危険性を考慮しているのだと推察されます。
そもそも、競合相手のサービスに自社に付属する電子マネーを自由に送れるようになってしまうと、乗り換えやすくなってしまうので、ユーザーを囲い込む意味でも送金できないようにしているのかもしれません。ユーザーからすればメリットが大きいことでも事業者にとって損ならば実現しないでしょう。
出金して入れるしかない
ただし、PayPayのアカウントで本人確認を済ませているならば、銀行口座に出金可能なPayPayマネーを利用できるようになります。すなわち、PayPayからダイクレトにLINE PAYに送金できなかったとしても、その分を出金してLINE PAYに入れることは可能なのです。
そのため、マイナンバーカード或いは運転免許証のいずれかを使用して、eKYCの手続きを行うことをおすすめします。少々手間がかかる作業なので、現実的に実行する人は少ないと考えられますが、間接的に送金するならば、PayPayからLINE PAYに金銭を移せないこともないのです。
とはいえ、そこまでしてお金を移動するくらいなら、両者を使い分けたほうが楽でしょう。今後、事業提携や技術的にリスクを低減させる仕組みができれば、異なるキャッシュレス決済サービス間での送金も自由化されるかもしれませんが、まだまだ先の話のような気がします。
いずれにしても、本人確認を事前に済ませておき、PayPayマネーを現金化できるようにしておいたほうがよいです。それによって、どのサービスにでもチャージできる金銭が確保されます。
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